高性能質量分析装置NeoFlexが導入されました

質量分析は現代の分子生物学・生化学・生体高分子化学・天然物化学・分析化学などにおいて非常に重要な役割を果たしている装置であり、その分析系のひとつとしてMALDI-TOF/TOF-MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化-飛行時間/飛行時間質量分析)という手法があります。研究室では共同利用機器としてブルカー社製AutoFlexIIIという同系列機種の管理を先代の佐藤文彦先生より引き継がせて頂き、現在まで管理を請け負ってきました。一方、この機種は導入から20数年が経過し、故障時の交換部品も作られなくなってきたという状況から、次世代機種の共同利用機器としての購入申請を企画しました。

 その結果、昨年度、農学研究科と生命科学研究科の共同の概算要求申請が、京大本部/文部科学省/財務省の厳しく高倍率な審査を通過し、今年、令和6年度に最新型ブルカー社製NeoFlexが納品されました。日本国内だけでなくアジアへの納品第一号機とのことです。中野と宮川先生は、農学研究科と生命科学研究科の共同申請の相談、申請書作成などの初期段階から機種選定まで深く関わってきましたので、感慨も一塩です。

 第一回使用説明会には、複数の研究科から20名を越えるスタッフや学生が集まり、熱心に耳を傾けました。今後、京都大学の生命・化学分野の研究を支える重要な機器として活躍してくれることと思います。より正式な製品情報セミナー、使用説明セミナーは、新年1月以降に、京都大学北部共同利用機器委員会(NOCIAS)主催として開催します。また、学内だけでなく学外の研究者にも順次使用して頂けるよう公開を進める予定です。乞うご期待!